長野県のOさんからのご依頼でお作りしたキャビネットです。リビング・ダイニングで使うキャビネットを探していてクラポのウェブサイトにたどり着いたというOさん。「デザインの傾向が好きだったので」と工房を訪ねて下さいました。その時にお聞きしたOさんのお話しは以下のとおりでした。
リビング・ダイニングで使いたい。
重たい印象にならぬよう明るい色の木材を希望。
設置場所の都合であまり奥行きを取ることができないが、既成品では奥行きの浅いものが見つからない。
収納したいものが決まっているので、扉付きのものが良く、それ相応の容量が必要。
小物を収納するための引き出しがあると嬉しいが必須ではない。
飾り棚としても使用したいので、生花や写真立てなどを飾るスペースも欲しい。
できれば隣接するカウンターより背丈の高いものは置きたくない。
丸足がカワイイなと思っている
お部屋の様子や、扉の中に収納したいもの等をお聞きしたところ、相応しい家具の大きさは「高さ100cm以下、奥行き30cm+α、幅100cm以下」が適当との判断に至りましたので、この前提でいくつかのプランを検討してみました。当初は引き出しのあるデザインでご提案していましたが、「思い切りシンプルにしてみるのはどうでしょうか」というOさんの御意見を取り入れて、引き出しナシで作り直して決定したのがこの形です。
幅97cm 奥行き32.5cm 高さ100cm (大きさの目安として、身長160cmの人物の絵を入れてあります)
インテイリア性と利便性の両方を意識して扉には巻戸(蛇腹扉)を採用しました。
また全体を柔らかい印象にするため正面に僅かな丸みをもたせています。
飾り棚としても使いたいとのご希望でしたので、蛇腹扉の上部に棚を2段設けました。
下段の高さは25cmあり、L2判の写真立てを飾ることができます。
上段の棚板はこのように中央部の奥行きが狭くなっています。
些細なことですが、こうすることで家具に表情が生まれ、インテリア性を高める役割も果たします。
巻戸にはシンプルな形状の自作のハンドルが取り付けられています。
巻戸を横にスライドさせると、このように家具の中へと巻き込まれて行きます。
左右両方の扉を完全に開いた様子。扉は左右にすっかり格納されてしまっているので、この状態のまま使っても扉が邪魔になることがありません。例えば中に書類などを入れておき、普段はこのままの状態で使っていて、来客時にだけ閉じる、というような使い方にも蛇腹扉は適しています。
全体の雰囲気を和らげるため、正面にはカマボコ面取りを施しました。
横から見た様子。脚部はOさんのご希望どおり丸足としました。わずかにエンタシス状の膨らみを持たせ優しい雰囲気に仕上げています。
明るい色の材料をご希望とのことで一時はホワイトアッシュも候補に挙がっていましたが、最終的にはハードメープルでお作りすることになりました。メープルの木目は主張が強くないので優しい雰囲気の家具に仕上がり、Oさんにも喜んで頂くことができました。
Oさん、どうもありがとうございました。
C-356 メープル 蛇腹扉のキャビネット(飾り棚) | |
サイズ | 幅97cm 奥行き32.5cm 高さ100cm |
材質 | メープル(木材の種類・木材のサンプル) |
仕上げ | オイルフィニッシュ→詳しく |
価格 | ¥380,000 (税込み¥418,000) 配送費は別途 価格は掲載当時のものです。現在の価格はお問い合わせください。 |
納期 | こちらのページをご覧ください |
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